投稿 – ページ 7 – 女川さかな手帖

大嘗祭当日祭@明治神宮

こんにちは。

本日11/14は皇位継承の祭祀の一つ、「大嘗祭」にあわせて開催される大嘗祭当日祭に参加させていただき、我々にとって大変名誉な日でした。

当日祭は全国の神社で行われるようですが、明治神宮での祭にご招待いただき、私たちはさんまつみれをお供えしてきました。

 

【大嘗祭とは???】

ニュースでも盛んに取りざたされていましたが大嘗祭って何なんでしょう?少し調べてみました。

“新天皇が即位の後に新穀を神々に供え、自身もそれを食する。その意義は、大嘗宮において、国家、国民のために、その安寧、五穀豊穣を皇祖天照大神及び天神地祇に感謝し、また祈念することである”

“一般に、毎年11月23日に行われる宮中祭祀の新嘗祭と同じく、収穫感謝の秋祭りと解されている。実際、祭儀の次第にも共通点があり、大嘗祭が行われる年には新嘗祭は斎行されない。”

「”大嘗祭”」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
“最終更新 2019年11月14日 (木) 01:51 “ UTC
URL: http://ja.wikipedia.org/

 

要するに毎年「新嘗祭」という五穀豊穣を祝う秋の祭事はあるけれども、新しい天皇が即位した年だけは「大嘗祭」を執り行うということなのでしょう。

一世に一回の貴重な行事なんですね。

当日祭は大嘗祭に合せて全国の神社で行われる、今年の収穫に感謝する祭事のようです。

 

【お供えしえきました】

 

今回このような貴重な行事に参加することができたのは、今年「わが家のつみれ さんま」が第43回宮城県水産加工品品評会で農林水産大臣賞を受賞したことがきっかけです。

 

私たちは今年宮城でおいしいものを代表して、明治神宮にてこのつみれをお供えする機会を頂きました。

神様は実際にお召し上がりになるのでしょうか?ぜひ感想を聞いてみたいです。

 

 

今回お供えしたさんまのつみれぜひ味わってみてください🐡

<゜)))彡さんまつみれのページはこちら<゜)))彡

人生100年時代へ魚やさんの提案~ヒラメを捌きませんか?~

※血など多少グロテスクな写真が含まれています。

 

 

みなさん、最近世の中では人生100年時代といって話題ですが、100年も生きていれば、ヒラメをさばかなければならない事態に出くわすこともあるかもしれません。

また暇で暇で退屈になって「そうだ、ヒラメさばこう」という気持ちになる可能性は0とは言えないのではないのでしょうか。

そんなときのために今回はヒラメのさばき方をご紹介していきたいと思います。

カンタンに流れを説明すると、ウロコをとる→頭を落とす→内臓を出す→骨から身を切り離す、という流れですが節々のポイントと合わせてステップごとに解説していきます。

今回は初心者でもできるさばき方ということで「5枚おろし」に挑戦していきます。

 

【必要な物】

・必要な枚数のヒラメ

・よく切れる包丁

あったほうが良いもの

・ウロコとり(包丁で代用できます)

・歯ブラシ(血合いを取るのに便利です、包丁で代用できます)

 

また環境としては流水の近くが望ましいです。でないと内臓やまな板を洗うときに大変です。

では実際にさばいていきます。

 

①うろこを取る

まず自分の左側に魚の頭が来るように魚をまな板の上にセットします。

そしてウロコをとります。ウロコ取りがあればそれを使用しますが、包丁で代用可能です。

魚の身を撫でるようにして鱗をとっていきます。結構強めに押し込むようにしないとなかなか取れません。

ヒラメの表面にはぬめりの層がありその下にざらざらしたウロコがあります。完全に取りきることは難しいので、これから包丁を入れていく、背びれ尾びれの縁の部分だけは念入りにやっておきます。

 

②頭を落とす

↑↑頭を落としていきますが、垂直でなく少し左斜めにして包丁を入れます。今回は大きいので片面ずつ切っていきます。

骨が非常に固いので包丁の刃元の部分を使って両手で切ります。

表面を切ったら逆側に包丁をいれ完全に切り落とします。

 

切り落とした頭部を引っ張ると内臓も一緒に出てくるので繋がっているものは一緒に取ってしまいましょう。

 

③卵をとる

切り落とした頭部の切り口から腹の部分を少し切り、卵を取り除きます。

④血合いを取る

内蔵や卵が入っていた空間の背骨側に赤黒い血の塊を見ることができると思います。

この部分が血合いですのでブラシがある方はブラシでこすって取り除きます。

ない方は包丁で切れ目を入れて包丁や手でかきだします。

この段階でまな板がだいぶ汚れていると思います。

しっかり洗って怪我をしないようにしましょう。

 

⑤片面ふっくらしたサイドから背骨に向かって包丁を入れる。

ものによってどちらがふっくらしているかは変わりますが、身の厚い方から背骨に沿って一直線に切れ目を入れていきます。

 

 

ここからだんだん捌いてる感を感じられるようになります。

 

⑥ 身を切り離す

次はヒレに沿って切れ目を入れておきます。

切れ目を入れたら背骨から身を切り離していくときにこの切れ目を目指して切っていきます。

 

背骨に擦り付けるようにして包丁を使って縦方向(頭・尾びれ方向)にスゥーっと少しずつ切っていきます。

家庭用消費なら問題ありませんが、あまりノコギリのような使い方をすると断面がボロボロになりこちらは売り物にならなくなってしまいます。

逆側も同じように切れ目を入れて背骨から包丁を入れていきます。

⑦逆サイド

逆サイドも同じように切っていきます。

切れ目を入れる順番が逆になっていますが気にしないでください。

⑧出来上がり

以上の工程で終了です。

あらは基本捨てますが、干して食べることは一応できます。

 

↑お疲れさまでした。こちらがヒラメの5枚おろし完成図です。

 

最後にコツを言っておきますと、焦らないこと。骨を感じながらやること。です。

焦ると身がボロボロになりますし、骨の位置を見誤ると可食部が減ったり、おかしな方向に切れたりしていまいます。

焦らずにヒラメとお話しながらゆっくり試して見てください🐟

それではまた次回

 

 

 

 

 

 

Mashpark Project

【Mashpark Projectに参加してきました】

会場となったビル

先週末、東京はマッシュホールディングスさん本社ビルにて”Mashpark Project”に参加してきました。イベントの概要と当店との関係は以下の記事をご覧ください。

【11/1(金)・2(土)】Mashpark Projectに出店いたします

【当日の役割】
販売ブースの様子

私たちはマッシュパークが建設される女川町の代表として、地元のお魚製品を販売してきました。

開催しているマッシュホールディングスはアパレルをはじめとしたイケイケの企業でしたので、普段長靴をはいてお魚と対峙することしかない私たちにとって異世界のような空間でした(笑)

それでも私たちのアヒージョや煮付のパッケージを「かわいい!」と言っていただくことがあり、洗練された都会の人にも受け入れて頂けるのか、と嬉しく思いました。

 

私たちが出店した1階はすべて飲食ブースになっており、私たちの他には開催企業の飲食ブランドがブースをだしておいしい食事を提供していました。宮城県の特産物を使ってくれた店舗もあって、その食材の活かし方がなんとも今風で大変参考になりました。

こちらはサメを使ったフィッシュアンドチップスです。サメの肉は脂が少なく淡泊な味になりがちなのですが、こうしてフライにすることでジューシーな仕上がりとなり、とてもおいしかったです。ケチャップのかけ方を少しミスりましたがお許しください笑

 

【2階・3階の様子】

2階は展開している各ブランドの服を販売するフロアになっており、多くの女性の方たちがお買い物にきていました。

フロアのいたるところにかわいい提灯が下がっていて雰囲気のある空間でした。

充气帐篷

3階も同じように服や雑貨などのアイテムを販売するスペースなのですが・・・

今年の当イベントのテーマは「笑い」ということで2日間で今話題のEXITやガリットチュウなど5-6組のお笑い芸人さんがこちらのステージでネタを披露してくれました。わたしはくまだまさしさんの回にちょうどステージを見ることができました。片方の鼻で風船を膨らまし、もう一方でリコーダーを吹くという芸に、すごく笑ってしまい、周囲を見たら笑っているのがほとんど自分だけで少し恥ずかしくなりました笑

 

【マッシュパーク】

このイベント中にマッシュパークはどのようなものになるのかというイメージが公開されました。

子どもたちの笑顔のためにということで寄贈されるこちらの公園は来年8月の完成を目指して急ピッチで工事を進めています。遊具の一つ一つは子どもたちが遊ぶために並んだり順番を待たなくて良いようにこだわりをもって作られており、ウミウシなどの海の生き物をイメージしたデザインになっています。

 

現在の公園完成後の女川駅前の上空写真イメージです。一町民として公園ができるのが待ち遠しいです。

 

 

 

ということで2日間とっても楽しく参加させていただきました。また、このサイトを見てやってきてくれた方々本当にありがとうございました。これを機により多くの方々が女川の地に足を運んでくれることを願っています。

 

では以上イベントの報告でした!

ほたて耳吊り

今年もほたての耳吊りが始まりました。

 

【ほたて耳吊りとは?】

毎年10月下旬から11月上旬にかけて北海道から仕入れたホタテの子供(半成貝(はんせいがい))が続々とホタテ養殖業者の元へ運ばれてきます。

その一つ一つの、ホタテの「耳」と呼ばれる部分に穴をあけ、ロープに編み込んだピンへ差し込み、ロープを筏に吊るして海へ入れます。

この作業を「耳吊り」といい、生産者にとって一年で一番大変で忙しい時期になります。

↓とても地道で根気のいる作業が長時間続きます。

時間との勝負、とでも言うように運ばれてきてからすぐに開始し、文字通り寝る間も惜しんで作業をすすめます。生産者によっては1週間前後、一日20時間を超えて働き続ける人もいるようです。

こうして海へ吊るされたホタテは約半年後、初夏の時期に水揚げされます。

ホタテの入った重たいカゴを運んだりすることがとても大変な一日でした。

お客様へ届けるお魚屋さんとして生産者がどういう思いで何をしているのか、一つ一つのものがどうできているのか、そういうことを知り、また伝えていくことが重要なのではないか、そしてそれを知るからこそ日々口にする魚や貝がよりおいしく感じられるのではないかと感じています。

 

それでは次回!

10/23市場のおさかな🐟

おはようございます。朝早く市場に着くと見える朝日はとてもきれいです。特に寒くなってきた最近では空気も澄んで空も晴れ渡り、気分の良い1日のスタートを迎えることができます。さて今回は最近市場に上がってくるお魚をご紹介したいと思います。

【かます】

こちらは「かます」という魚です。とても小さくてどこか可愛いような見た目をしていますが、、、実は鋭い歯を持っていて産卵後の夏に小魚を食べまくる、小さな海のギャングなんです。秋の季節にとても脂が乗ってきて美味しくなってくる魚です。そのまま焼いたり、鍵開きという捌き方で干物にするのが有名です。

 

【シロザケ】

この時期に秋鮭と言われる鮭は、分類上「シロザケ」という種類の鮭です。シロザケは川で生まれて海へ流れて3年ほど海で過ごしてた後、生まれ故郷の川に卵を生みに戻ってきます。シロザケは海にいるときと淡水にいるときで体の色が変化します。この写真はまだ海水にいるときの色で「ぎんけい」と呼ばれます。これに対して淡水になれて体が褐色じみてきた鮭を「ぶなけい」と呼び、2つを区別します。というのも身が美味しいのは断然「ぎんけい」だからです。体がだんだんぶなけいへと変色していくことを「ぶなる」といいますが、一般的にぶなればぶなるほどおいしさは減っていき、卵(いくら)以外の価値があまりなく、値もさがっていきます。11月になってくると大体の鮭がぶなってくるので美味しい身を食べたいなら早秋、9月の中旬頃から狙いを定めておくと良いかと思います。

支架水池

 

だんだん季節の境目がなくなってきて暑いか寒いかのどちらかというような気候になりつつありますが、こうした魚を見ているとわずかながらに秋を感じることができるなぁ、そんな風に思った本日の市場レポートでした。

 

それではまた次回!

 

 

サンマ水揚げ②

前回の続きから書いていきます。

 

【入札開始・・・!】

 

身の良し悪しや鮮度を確認したあと、入札に入ります。皆さんが想像したような、よくわからない言葉を喋って手の合図などで売り買いする「セリ」はこのように大量に入ってくる魚の場合はあまり行われることはありません。ベルがリンリンと鳴っている間に、量と希望価格を書いた紙を窓口に出し、高いくつけた人から順に買っていける仕組みです。

 

【入札後の動き】

入札後はそれまで前の掲示板に集中していたのが嘘のように素早くそれぞれの人々が動き出し、魚を急いで運び出す作業に入ります。船では全てのサンマを船からあげてトラックに積みます。

魚は鮮度が命なので、皆さんに美味しい魚をいち早く届けるために魚屋や市場関係者は朝から全速力で稼働しているのです。

 

女川はサンマで有名な街ですが、今年は記録的な不漁により船が寄港するのがとても遅くなりました。今か今かと待っていたこともあってか、心なしか市場にいた人々は浮足立っていたように見えました。嬉しいような緊張するような、ワクワクしているような・・・そんな姿を見てやっぱりこの街のサンマへの愛を再確認した日でした。

 

 

ではまた次回!

 

サンマ水揚げ!

こんにちは、今朝は今シーズン2回目のサンマ船が女川港に入りました。

モノの状態は・・・

中くらいのサイズが一番多いです。

今日水揚げされたサンマの大きさとその割合を表したサンプルが出ているのでそこで状況を確認します。充气滑梯

 

今シーズン初水揚げの時と比べると少し小ぶりですが、獲ってから一晩くらいでの帰港でしたので鮮度は抜群でした。

次回はセリの様子を投稿いたします!

 

 

タンクいっぱいのサバ

女川さかな手帖をご覧いただきありがとうございます。

こちらのブログでは、地元の魚屋目線で身の周りの出来事や魚を使ったレシピ、ちょっとした魚のうんちくなどを公開していこうと思っています。

今日は初回ということで今朝の魚市場について書きたいと思います。

一般の方はなかなか入ることがない魚市場ではありますが、魚屋は魚を買わなければ毎日の仕事が始まりません。

毎朝6時に始まるセリに合わせてその前には現地に入り、今日の魚の様子を一通り見て回ります。

買いたい魚を見つけておいてあとで買うという流れです。

買い方、魚の種類、どのような獲られかたをしたのか、など市場についてだけでも語ることは山ほどありますので折に触れてこれから書いていきたいと思います。