2019/12/6 - 女川さかな手帖
宮城県牡鹿郡女川町の魚屋、岡清と鮮冷が綴る、女川の豊かな食と暮らしを彩る”さかな手帖”です。

12月の女川と季節の魚

こんにちは

 

冬の風は西から東へ吹きますが、日本海からの湿気を含んでやってくるこの風は奥羽山脈にぶつかり、

蔵王の木々を樹氷に変えてから太平洋側へやってくるため、

ここ女川では東北地方でありながらも雪はそれほど降るものではありません。

 

 

しかしふと社屋から外を見るとぱらぱらと雪がちらつく様子を今年初めて観測することができ、

改めて冬の訪れを感じる最近です。

 

 

まわりでも風を引いて体調を崩す人が多くいますが、皆さんはお加減いかがでしょうか?

 

 

白菜や大根などの冬が旬の野菜が寒さに備えて糖度を増しておいしくなってくるように、

冬に旬を迎えるお魚は身は締まっているが脂がのっておいしくなって港にやってきます。

 

たとえばサバ。

 

 

夏の産卵期を終えてエサをたくさん食べて、脂が乗ってくるのがちょうど11月後半くらいからです。

 

 

サバは適する水温を求めて動き回る回遊魚で水温が下がってくる冬に南下し始めますが、

ここ女川からほど近い金華山沖漁場には寒流と暖流がぶつかる潮目が存在し、

そこにたくさんのエサがいるため回遊しないサバがいます。

 

 

ここで豊富なエサをバクバク食べて太ったサバが「金華さば」と呼ばれるブランドサバです。

 

 

 

この前捌いたときはまるでフライドチキンでも触ってるんじゃないかくらい手にあぶらがつきました。

それほど今の時期のサバはまるっと太っています。

 

↑もったいないのであら汁をつくったらラーメンスープのような油の層ができるくらいです。

 

 

みなさんも機会があればぜひ丸魚でサバを買ってみてくださいね!

近日中に捌き方もご紹介できればと思っています。

 

それではまた次回!