2019/10/20 - 女川さかな手帖
宮城県牡鹿郡女川町の魚屋、岡清と鮮冷が綴る、女川の豊かな食と暮らしを彩る”さかな手帖”です。

サンマ水揚げ②

前回の続きから書いていきます。

 

【入札開始・・・!】

 

身の良し悪しや鮮度を確認したあと、入札に入ります。皆さんが想像したような、よくわからない言葉を喋って手の合図などで売り買いする「セリ」はこのように大量に入ってくる魚の場合はあまり行われることはありません。ベルがリンリンと鳴っている間に、量と希望価格を書いた紙を窓口に出し、高いくつけた人から順に買っていける仕組みです。

 

【入札後の動き】

入札後はそれまで前の掲示板に集中していたのが嘘のように素早くそれぞれの人々が動き出し、魚を急いで運び出す作業に入ります。船では全てのサンマを船からあげてトラックに積みます。

魚は鮮度が命なので、皆さんに美味しい魚をいち早く届けるために魚屋や市場関係者は朝から全速力で稼働しているのです。

 

女川はサンマで有名な街ですが、今年は記録的な不漁により船が寄港するのがとても遅くなりました。今か今かと待っていたこともあってか、心なしか市場にいた人々は浮足立っていたように見えました。嬉しいような緊張するような、ワクワクしているような・・・そんな姿を見てやっぱりこの街のサンマへの愛を再確認した日でした。

 

 

ではまた次回!