2019/11/29 - 女川さかな手帖
宮城県牡鹿郡女川町の魚屋、岡清と鮮冷が綴る、女川の豊かな食と暮らしを彩る”さかな手帖”です。

おさかなの呼吸

こんにちは。

先日、SNSにてカレイが呼吸している様子を投稿しました。

その際になぜ酸素をわざわざ水からとりだすのか、酸素じゃなくてもいいじゃないか、と不思議に感じました。

それから、魚類の体の構造や酸素の役割、生命の起源にいたるまで少し調べてみました。

 

諸説あるものもありますが、今日はお魚の呼吸となんで酸素のなの?ってことについて書きたいと思います。

 

 

【なんで酸素なの?】

私たちは鼻や口から空気を吸い、肺で酸素を取り込んで二酸化炭素を混ぜて空気を吐きます。

酸素を取り込み二酸化炭素を出す。

これが呼吸ですが、植物から人間までほとんど全ての生物が酸素を取り込んで二酸化炭素を出しているというところが同じなのは不思議ではありませんか?

 

酸素とはそれほどまでに生きていくのに重要なのでしょうか?

 

 

 

 

皆さんも中学生のとき一回は酸素をためた容器にマッチをつっこみ激しく燃える実験をしたと思います。

それが実はヒントで、酸素には物を燃やす力があります。

その燃やす力で酸素は私たちが食べたものから得た栄養をエネルギーに変えてくれるお手伝いをしています。

吐息から出る二酸化炭素はものを燃やした証拠です。

それによって私たちは日々考えたり、動いたりすることができるんですね。

そして、この何かを食べる・取り込むなどしてエネルギーを得ていく生物のほうが、そうしなかった種類の生物よりも強かったために今存在しているほとんどの生物が呼吸をするようになっているようです。

 

 

【エラは肺??】

魚もその例外ではなく酸素がないとエネルギーを得ることができません。ただその方法が私たちとちょっと違うようです。

魚は、私たちが口から空気を吸うように水を口から取り込みます。

その水をエラから排出します。

この過程でエラにあるひだのようなもので水に含まれる酸素をとりこみ、二酸化炭素を水に吸収させて排出しています。

ですのでエラは肺のような役割を担っているんですね。

魚を見るときにエラを開けて中のひだが鮮血の色をしているかで鮮度を確認するのも、死んでしまって時間がたつと呼吸をしていないのでどんどんどす黒くなってくる血の色が確認できるからです。

 

 

 

 

 

魚の中にはもはや呼吸をすることを忘れた種類もいます。

その代表がマグロです。

彼らは泳ぎ続けることで常に口から水を取り込みエラから水を出しています。前に進む力を利用して吸う吐くという行動をしなくて済む、とも言えますし、動かなければ吸うことができず死んでしまうとも言えます。

私もノンストップで動き続ければ呼吸をしなくて済むように進化できるしょうか?(笑)

 

 

まとめると、酸素は生き物にとって重要で、魚はその例外でなく、ただその取り込み方が違う。エラが肺のような役割をしている。といったところです。

 

 

ではまた次回!