宮城県牡鹿郡女川町の魚屋、岡清と鮮冷が綴る、女川の豊かな食と暮らしを彩る”さかな手帖”です。

雨水 │ 初候[ 鹿尾菜繁- ひじきしげる ]

春になってくると、わかめやふのりなど、海藻が繁っておいしくなってきます。
今日ご紹介するひじきも、そのひとつです。

ひじきはワカメより浅く、ふのりなどが繁茂する磯に生える海藻です。
昔は女川のどこの浜でも獲れていたのですが、温暖化などの影響で現在は収穫の量が少なくなってきていて、心配です。
内湾より外洋の地形の磯で穫れ、女川の外洋よりだと石巻にはなりますが、寄磯浜などでよく穫れます。

収穫期になると、浜ごとに収穫の合図がでます。
だいたい毎年2月ごろから獲れ始めて4月ごろまで収穫が続きます。。
漁師はカマをもって岩に張り付くようにして生えているひじきを収穫します。

一般的に長持ちさせるために収穫後に茹で上げてから乾燥させて市場に出回ることが多い
ですが、地元ではこの獲れ始めの時期には茹で上げられたままの「生ひじき」が魚屋に並びます。
「生ひじき」とは言っても、生(なま)そのままでは食べられず、茹でたものを食べます。
この工程の中で最終的にひじきは我々のしる真っ黒な姿へ変わっていきます。

乾燥ひじきに対して「生ひじき」は麺のように切る前の状態で出荷されるので、他の海藻に
感じられる海の味というのはそれほど感じられるものではありませんが、柔らかく肉感のある素材そのものの食感を楽しめます。

「生ひじき」も女川の味として、ぜひ味わっていただきたいもののひとつです。(^-^)