2020/2/9 - 女川さかな手帖
宮城県牡鹿郡女川町の魚屋、岡清と鮮冷が綴る、女川の豊かな食と暮らしを彩る”さかな手帖”です。

女川七十二候:立春 │ 次候[ 真牡蠣栄- まがきさかう ]

10月初旬頃から収獲された牡蠣も、いままさにピークを迎えています。
牡蠣には「岩ガキ」と「マガキ」がありますが、三陸の海で主に養殖されている牡蠣はマガキです。
「岩ガキ」は日本海側で多く旬も夏。「マガキ」は三陸で多く養殖されていて、旬は冬。マガキは、ほとんどが養殖ものです。

マガキは夏場に産卵するため、味がグッと落ちてしまいます。
痩せた牡蠣が太り始め食べられるくらいの大きさになる秋、だいたい10月初旬頃から収獲が開始されます。
夏に獲った種苗をホタテの貝殻に付着させて、秋にそのタネをしずめ、そこから1年、2年後の秋に収穫が始まるのです。

三陸が養殖に適する理由は、リアスの地形が生んだ山と海の近さです。山の森から運ばれてくる栄養が豊富に海に流れ込み、流れの穏やかな内湾地形でそのエサを存分に吸収できるため、おいしいカキができます。
しかもきれいな水で育つために、生食でのカキ出荷量は宮城県が一番。

この時期の牡蠣はまさにピークです。(^-^)