宮城県牡鹿郡女川町の魚屋、岡清と鮮冷が綴る、女川の豊かな食と暮らしを彩る”さかな手帖”です。

女川七十二候:立春 │ 初候[ 鮑螺数茹- あわびつぶしばしばゆでらる ]

今回のテーマは、つぶ貝です。

実際にそういう名前の貝がいるわけではなく、つぶ貝というのは、食用にされる一部の巻貝の総称で、いくつもの種類があります。
そのうち、女川で、特に愛されているのが「アワビつぶ」と呼ばれる種類です。
アワビつぶというのも、地方での呼び名で、正式には「もすそ(裳裾)貝」といいます。
裳裾は着物の裾のことで、身が大きくはみ出して裾を引きずっているように見えることからついた名前です。

アワビつぶと呼ばれるのは、アワビに似ている美味さがあるからです。
でも「むしろアワビより美味い。」という地元の声があるくらいです。
「アワビは生でも煮ても味がない。食感だけ。でもアワビつぶは塩っけがあり味のあるアワビという感じ」と表現する人もいます。
地元ではボイルして食べるのが普通です。青森でもよく獲れますが、青森では煮付やおでんで食べるのが有名かもしれませんね。

女川七十二候は「鮑螺数茹(あわびつぶしばしばゆでらる)」。
魚屋おかせいでも、茹でたアワビつぶ、販売していますよ。

漁法はかご漁です。というよりも、タコやアナゴをとろうするとかごに入ってくる副産物のようなものになります。これを目的にして漁をするわけではないのですが、副産物としては、とても贅沢ですよね(^-^)